コロナ禍時の3年間でフランスのワイン造りの現場は大きく変わりました。
来訪者がいなかった為、葡萄栽培や醸造に集中出来たのも良かったとのことです。
当店の取引先ワイナリー約50社を大きく二つに分けることが出来ます。
ひとつは『トラディション派』
☆昔から化学的な物質を極力使用すること無く栽培され根っこが深く伸びている葡萄樹が多い。
☆葡萄房を除梗し、葡萄実だけを醗酵槽に入れてマセラッションします。
☆皮に含まれる旨味成分がマストにしなやかにかつしっかりと移って濃厚で深い味わいのタイプの香味となり、世界の有名Grand Vinをすら凌駕してしまうワインが多数あります。
☆もちろん、醸造においてもSO2をはじめ化学的な物質の使用を抑えています。
Vieille Julienne.やBardi DA lquier.が代表蔵です。
もうひとつは『ナチュール派』
☆葡萄畑に生息する自然酵母を使用することは当然とします。
☆葡萄房まるごと除梗せずにグラップアンチェールにて(セミ)マセラッションカルボニックで醸しをします。
☆葡萄皮にある旨味は果肉汁に浸透していき、いわゆる薄旨系ワインとなります。
☆梗のエグ味がワインに影響を与えることは無く、むしろ悪い要素を吸い取っていることは不思議です。
Eric Kamm.やClos des Jarres.が代表蔵です。
現在、この二つの派の間にはバリアが小さくなっていて互いの長所を取り入れながら、例えば除梗した葡萄実と除梗しない葡萄房をミルフィーユのように重ねて醸造したり、白葡萄と黒葡萄を混ぜ合わせたり、白ワインに黒葡萄を30分だけ浸漬したロゼワイン、三つのAOPワインを使用したVin de France.など、新しいアイディアで素晴らしいワインを造っています。
トラディション派がナチュールなワインを造り、ナチュール派がトラディショナルなワインを造ったりと挑戦や変化を続けています。
また、いずれの派にもヴァン・プレシジョンと云われる『完璧』に全ての栽培・醸造の作業がなされた極上ワインが生まれてきていて、ワインの進化は止まること無く明るい未来を照らしています。
やっぱり現地に通い続けて、『現場のほんとう』に触れることが大事です。
6月25日.日曜日 13時〜17時 もりたかにて
『自然派ワイン試飲即売会』
世界最先端を進む、身体にも地球環境にも優しい、フランスの自然派ワイン群をお試しくださいませ。
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