昨夜の1本は、
Terres de L’Engarran.
南フランスにあるこのワイナリーを初めて訪れたのは1997年の春でした。
それまでは、この世で一番美味しいワインはブルゴーニュやボルドーのGrand Vin.であると決め込み、『ワイン研究会』と称してお客様方に声がけしてロマネコンチ.アンリジャイエ.Ch.ペトリュスやCh.ルパン等々を楽しんでいました。
ワインティスティングでワイナリーの主軸ワインであるCh.L’Engarran Rougeを試し飲みした時はほんとうに驚きました。
あまり馴染みの無かったグルナッシュ.カリニャン.シラー.サンソー等の南仏特有の葡萄から生まれる、以前には全く知らなかった美味しさを知って、心から嬉しくなってしまいました。
当時はユーロの前のフランスフランでしたが、その価格の安さにも驚愕し、皆様にお伝えしたい!!と、Ch.L’Engarran Rougeを(発注ミスも重なって)100ケース(1200本)仕入れて私の真のワイン販売人生のスタートともなりました。
造り人であるディアンヌ&コンスタンス姉妹は、小松に3度来てくれ、私も小松のお客様を3度ワイナリーにお連れして、現在の『造り人達とお客様方の相互訪問』の基礎を作ってもらいました。
当店にとって最も大切なワイナリーのひとつと、30年近く経た今もお付き合いが叶っていることはほんとうに有り難いことです。
このワイナリーに出会えて、『高級ブランドワイン=美味しいワイン』という狭い場所から、広くて奥深いフランスワインの世界が開かれました。
職業柄、高級ブランドワインをいただく機会には今も恵まれ続けてはいますが、それらの100分の1の価格の『人や自然をバックボーンに持つ個性的なワイン達』にしかエモーションを感じ無くなっています。
肩書きなどに拘らないフランスのワイナリーのヴィニョロン.葡萄農家達からは人生の様々を教えていただいてきました。
写真のワイナリーの新しい挑戦ワインは11月に120本.輸入します。
皆さんに是非知っていただきたい南仏のワイナリーです。
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