昨夜の一本


昨夜の1本は、

Vallat D’Ezort Alegria.

日本と同じくフランスも毎年の異常気象に見舞われています。

そのような状況の中で最も大きな影響を受けてしまう代表的存在が、葡萄農家やワインの造り人達です。

昨年の5月にエスポアの仲間達とVallat D’Ezortの葡萄畑を訪れた時には全てが順調で、ご主人のフレデリックさんもご家族の皆さんも嬉しそうでした。

ところがその後、6月、8月と雹の被害で葡萄実に大変な被害が出てしまい、さらに当店のお客様ワイン旅行で訪問予定の前にまたもや雹が降り、もうこれは全滅ではないかというくらいのダメージを受けてしまいました。

内心、ワイナリーへの訪問は避けるべきだと思ったのですが、フレデリックさんの優しい気持ちとパリ.エノ・コネクションの伊藤先生のご配慮により、お客様をワイナリーにお連れすることが叶いました。

フレデリックさんとしても初めてとなる日本人ワイン愛好家の訪問を、明るい雰囲気で迎えたかったのでしょう。

生活が苦しいのに関わらず、沢山のワインや食事を私達の為に用意くださいました。

私は一家総出のあたたかな歓待ぶりに心の中で泣きました。

今年もフランスでは遅霜や長雨、雹の被害が多くの産地で出ていてとても心配をしています。

今、奥さんはアルバイトをし、フレデリックさんは他のワイナリーの手伝いもしていて、住まいもアパートを引き払って醸造所の中で暮らしているとのことです。

参加費用を捻出出来ないのか、地区の自然派ワイン試飲会にも出店していません。

娘さん達が進学等を諦めないことを祈るばかりです。

美味しいワインを造って飲む人達に喜んでもらいたいと純粋に願い、誠実に働くフレデリックさん一家に、エスポアやもりたかも多少は頼りになるな、と思ってもらえるように努めていきたいと思います。

今月から12月かけて、当店の力量を超えた数量のVallat D’Ezortワインが輸入荷してきます。

当店の取り扱い自然派ワインの全てが、造り人から私達からお客様まで一本に繋がっています。

造り人に、お客様に、心より感謝しております。

誠実に暮らす人達に幸あれ!!


ワインと地酒 もりたか

「造り人」の情熱を「お客様」に伝え、そして「お客様」の感動を「造り人」に伝えることをモットーに ワイン&地酒、そして体にやさしい優れものなどについてのブログです。

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